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住宅ローンの変動金利と固定金利で迷っている人の判断基準

住宅ローンを組む際、多くの方が「変動金利」と「固定金利」のどちらを選ぶべきか頭を抱えています。それぞれにメリット・デメリットがあり、一概にどちらが優れているとは言えません。

金利タイプを理解した上で、ご自身の状況に合わせて判断することが大切です。

変動金利の特徴

変動金利の最大の魅力は、金利の低さにあります。市場の短期金利に連動して定期的に見直され、現在では0.5%を下回る商品も珍しくありません。低金利を活かして毎月の返済額を抑えたい方には魅力的な選択肢でしょう。

ただし、市場金利が上昇すれば返済額も増えるリスクがあります。

多くの金融機関では「5年ルール」や「125%ルール」が適用され、急激な負担増は抑えられますが、金利変動による影響を完全に避けることはできません。

固定金利の特徴

固定金利は、借入時に決まった金利が完済まで変わらないのが特徴です。市場金利がどれだけ上昇しても返済額は一定のため、家計管理がしやすく、将来の見通しを立てやすいメリットがあります。

特に「全期間固定型」なら、借入時に総返済額が確定するため、安心感は大きいでしょう。

一方で、変動金利と比べると金利は高めに設定されており、仮に市場金利が下がった場合でもその恩恵は受けられません。

どんな人に向いている?タイプ別の判断基準

変動金利と固定金利は、それぞれ向いている人のタイプが異なります。ここでは具体的な判断基準を見ていきましょう。

変動金利が向いている人

  • 借入額が収入に対して小さい、または自己資金が十分ある
  • 返済期間が比較的短い(10~15年程度)
  • 貯蓄に余裕があり、金利上昇時に繰上返済や対応ができる
  • 低金利のメリットを最大限活かしたい

変動金利は金利が低い分、元本の減りが早く返済効率も高くなります。家計に余裕がある方や、将来的な収入増が見込める方は、金利上昇リスクに対応しやすいでしょう。

固定金利が向いている人

  • 住宅ローンの支払いで家計にあまり余裕がない
  • 30年、35年といった長期の借入を予定している
  • 金利変動のリスクを避け、計画的に返済したい
  • 教育費などの支出増が予想される子育て世帯

長期間の借入では金利上昇のリスクも高まります。毎月の返済額が変わらない安心感を重視するなら、固定金利の方が適しているでしょう。

ミックスローンという選択肢

最近では、変動金利と固定金利を組み合わせた「ミックスローン」を選ぶ方も増えています。たとえば借入額の70%を固定金利、残り30%を変動金利にすることで、金利上昇リスクを抑えつつ、低金利のメリットも享受できます。

どちらか一方に決めきれない方は、この中間的な選択肢も検討してみてください。

判断する際の重要なポイント

金利タイプを選ぶ際には、以下の3つの視点から総合的に判断することが大切です。

ライフプランを考慮する

今後のライフイベントを具体的に想定しましょう。子どもの進学費用、車の買い替え、老後資金など、大きな支出が予想される時期と住宅ローン返済のバランスを考えることが重要です。

支出増が見込まれる時期に金利上昇が重なると、家計が厳しくなる可能性があります。

金利上昇への対応力を見極める

変動金利を選ぶ場合、金利が1%上昇したらどうなるか試算してみてください。その返済額でも無理なく支払えるかが判断の目安になります。金融機関で返済シミュレーションを依頼すれば、具体的な数字で確認できるでしょう。

借入期間と借入額のバランス

条件 変動金利の適性 固定金利の適性
借入期間が短い(~15年)
借入期間が長い(30年~)
借入額が少ない
借入額が大きい

借入期間が短ければ金利変動の影響は限定的ですし、借入額が小さければ金利上昇時の負担増も抑えられます。

迷ったときの判断方法

最終的な判断に迷う方は、次のような流れで考えてみましょう。

ステップ1:家計の余裕度をチェック

毎月の手取り収入から住宅ローン返済額を差し引いた後、生活費や貯蓄に回せる金額は十分ですか?ギリギリの状態なら、固定金利で安定を選ぶ方が無難でしょう。

ステップ2:今後の金利動向への考え方

将来の金利動向を正確に予測するのは専門家でも困難です。ただ、「金利上昇が心配で夜も眠れない」というほど不安を感じるなら、多少金利が高くても固定金利を選んだ方が精神的な安心感は得られるでしょう。

ステップ3:専門家に相談する

金融機関の担当者やファイナンシャルプランナーに相談すれば、具体的な返済シミュレーションをもとにアドバイスを受けられます。複数の選択肢を数字で比較することで、判断がしやすくなるはずです。

変動金利と固定金利のどちらを選ぶかは、正解が一つではありません。全国銀行協会のページも参考にしながら、ご自身のライフプランや価値観、リスクへの許容度に合った選択をすることです。焦らずじっくり検討してください。