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教育ローンと奨学金の違いとは?借りる人も返す人も異なる

子どもの進学費用を準備するとき、教育ローンと奨学金という2つの選択肢があります。どちらも教育資金を用意する手段ですが、その仕組みには明確な違いがあるため、家庭の状況に合わせて選ぶことが大切です。

借りる人と返す人が違う

教育ローンと奨学金の最も大きな違いは、誰が借りて誰が返済するのかという点にあります。

教育ローンは保護者が借り入れを行い、保護者が返済します。金融機関の審査では保護者の収入や返済能力が評価されるため、安定した収入があることが求められます。一方、奨学金は学生本人が借り手となり、卒業後に本人が返済していく仕組みです。日本政策金融公庫の国の教育ローンでも、利用者は保護者と明示されています。

項目 教育ローン 奨学金
借り入れする人 保護者 学生本人
返済する人 保護者 学生本人
審査対象 保護者の収入・返済能力 学力基準・家計基準

子どもに将来的な返済負担をかけたくない場合、教育ローンの方が適しているといえます。ただし保護者の返済能力が審査されるため、他のローンの借り入れ状況なども考慮されます。

お金を受け取るタイミング

入学前に必要な費用があるかどうかで、どちらを選ぶべきかが変わってきます。

教育ローンは入学前でも利用可能

教育ローンは志望校が決まった段階で申し込みができ、借り入れた金額を一括で受け取れます。入学金や受験料、引っ越し費用など、入学前にまとまった資金が必要なときに使えるのが特徴です。

申し込みから融資まで10日から3週間程度かかるため、必要な時期の2~3カ月前には手続きを始めるとよいでしょう。

奨学金は入学後に毎月支給

奨学金は入学後に毎月一定額が振り込まれる形式です。申し込みは学校を通じて決められた時期に行います。入学前の費用には使えないため、入学金や初期費用は別に準備する必要があります。

  • 教育ローン:申し込み後に一括受け取り、入学前でも利用可
  • 奨学金:入学後に毎月定額を受け取り、入学前には使えない

このため、入学金や前期授業料の支払い期限が迫っている場合には、教育ローンを検討する方が現実的です。

金利と返済開始時期の比較

返済時の負担を考えるとき、金利の違いは重要なポイントになります。

奨学金の金利は比較的低く設定されています。日本学生支援機構の第一種奨学金は無利子、第二種奨学金でも年3.0%が上限で、実際にはそれより低い利率で借りられることが多いです。返済は卒業後から始まり、在学中は返済する必要がありません。

教育ローンの金利は、国の教育ローンで年2%台前半、民間の教育ローンでは年2~5%程度です。借り入れの翌月から返済が始まりますが、在学中は元金の支払いを据え置き、利息のみ支払う選択肢もあります。

種類 金利の目安 返済開始時期
奨学金(第一種) 無利子 卒業後
奨学金(第二種) 年3.0%上限 卒業後
国の教育ローン 年2%台 借り入れ翌月から
民間の教育ローン 年2~5%程度 借り入れ翌月から

金利面では奨学金が有利ですが、返済が卒業後まで先送りになる分、学生本人が社会人になってから長期にわたって返済を続けることになります。

一方、教育ローンは保護者が返済するため、在学中から家計に影響します。

併用も可能な選択肢

教育ローンと奨学金は、それぞれの特性を活かして併用することもできます。

例えば、入学時に必要な入学金や引っ越し費用は教育ローンで準備し、在学中の授業料や生活費は奨学金でまかなうという方法があります。実際に国の教育ローンを利用している人のうち、約半数が奨学金と併用しているというデータもあります。

  • 入学前の初期費用:教育ローンで一括準備
  • 在学中の学費・生活費:奨学金で毎月カバー
  • 子どもの負担を減らしたい:教育ローンを優先
  • 金利負担を抑えたい:奨学金を優先

それぞれの制度にはメリットとデメリットがあるため、家庭の経済状況や子どもの進路、返済計画をよく考えて選ぶことが重要です。必要に応じて金融機関や学校に相談し、自分たちに合った方法を見つけましょう。